レイヴン(Raven)はロードシューズやマウンテンシューズなどサイクリング専用シューズ内で理想的な足の形状を維持する半硬質の軽量インソールです。ユーザー自身がオーブンで温めて自分の足形に沿うよう成形することで、加重時に土踏まずが過剰に下がるのを防ぎ、長時間でも疲労しにくく、ライドパフォーマンスを向上させることができます。
レイヴンは熱を加えることで、主に土踏まずとヒールカップの形状を個々のユーザーの足に合わせられるよう設計されています。熱成形にはいくつかの重要な決まりごとがありますので、以下の記載事項をすべて読んでから行うようにしてください。
■用意するもの
► レイヴンを入れる予定のバイクシューズ(LAKE製シューズ以外も可) |
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► サイクリングソックス |
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► オーブン: |
レイヴンインソールの熱成形にはコンベクション(熱風循環式、対流式)オーブンで、摂氏80度に温度設定できるものが最適です。80度に設定できないオーブンでは扉の開け閉めを行うなど手動で庫内の温度調節をする必要があります。 |
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► オーブン用温度計: |
オーブンの設定温度と実際の庫内温度に差があることは珍しくないため、必ず別途、オーブン庫内用温度計をご用意ください。 |
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► タイマー: |
オーブンにタイマー機能がある場合は必要ありません。タイマーを使用する場合でも加熱中はオーブンのそばから離れないでください。 |
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► オーブンミットまたは軍手など |
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► 椅子: |
熱成形中はシューズやインソールに一切の負荷をかけてはいけないため、腰をかけられる椅子をご用意ください。 |
以下の機器や手法はオーブンの代わりとしては利用できません。カーボンを温める効果がない、またはインソールを損傷する恐れがあります。
► 電子レンジ |
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► ヘアドライヤー |
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► ヒートガン |
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► 直火 |
■レイヴンインソールの熱成形手順
① |
普段お使いのインソールとレイヴンを重ね合わせ、必要に応じてつま先部分の余分をカットします。最初は普段のインソールよりも大きめからスタートし、実際にレイヴンをシューズに入れて大きさを確認し、再度不要な部分をカットするなどしてサイズの微調整を行ってください。 |
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② |
オーブン庫内が摂氏80度になるようオーブンを予熱します(5〜10分)。オーブンの設定温度と実際の庫内温度に差があることは珍しくありませんので、オーブン用温度計を庫内に入れ、そちらで温度を確認してください。 |
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③ |
庫内温度が摂氏80度になったら、片方のレイヴンインソールをカーボン面を下にしてオーブン中段に置きます。この時、インソールがオーブンの扉や庫内の壁に触れないように注意してください。 |
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④ |
庫内が摂氏80度を保たれていることを確認しながら、45〜50秒後にオーブンからレイヴンインソールを取り出してシューズに入れ、椅子に座った状態でシューズに足を入れ、シューズのアッパーを軽めに締めます(この時、インソールに一切加重しないでください)。 |
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⑤ |
レイヴンインソールが体重の掛かっていない自然な足の形に沿って成形されるよう、シューズの上から両手で土踏まずのあたりを軽く握ってください。 |
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⑥ |
インソールやシューズに加重しないよう気をつけながら、座ったまま5分間経ったら足をシューズから抜きます。 |
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⑦ |
インソールが冷えて完全に固まるまで、さらに10〜15分放置します。 |
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⑧ |
一回で最適な形状に仕上がらなかった場合は手順②〜⑦を繰り返してください。レイヴンの熱成形は3回まで可能です。 |
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⑨ |
もう片方のインソールも同様に熱成形します。 |
※ |
レイヴンインソール加熱時のオーブン庫内温度、加熱時間は必ず守ってください。くれぐれも加熱のしすぎにはご注意ください。 |
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※ |
レイヴンインソールが温かい間はインソールやシューズに一切加重しないでください。立ち上がったりせず、椅子に座ったまま、足に体重をかけないようにしてください。 |
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※ |
カーボンエリアを手で曲げたりねじったりしないでください。カーボンクレードルと発泡ウレタンが分離する恐れがあります。 |
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※ |
もし温かいレイヴンインソールに体重をかけてフラットにしてしまった場合、手で形を整え直してください。 |
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※ |
レイヴンインソールはカーボンやナイロン樹脂アウトソールなど、アウトソールに剛性があって曲がらないサイクリングシューズ専用です。通常の歩行用やランニング用シューズには使用できません。 |