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332シリーズ カスタムフィットカーボン熱成形手順

 
”LAKEカスタムフィットカーボン熱成形手順(332シリーズ)”
 

LAKEの右記モデル(CX333、CX332、CX242、CX241、TX322、MX333、MX332、MX332 SuperCross、MX242およびMX241)のアッパーヒール部には、ユーザー自身でかかとに合わせて熱成形可能な『LAKEカスタムフィットカーボン(Custom Fit Carbon = CFC)ヒールカウンター』が仕込まれています。



”LAKE熱成形式カーボンヒールカウンター”

アッパーヒール部にカーボンのウインドウがあるモデルが対象です。



シューズは熱成形をせずにそのままご使用いただくのが基本ですが、シューズのなかでカカトが浮いてしまうなど、ヒール部分のホールド性に不満がある場合は熱成形を実施することで解消させることができる可能性があります。

CFCヒールカウンターは摂氏90度で4分間熱することで、足のかかとに合わせて再成形することが可能となっています。

ヒール成形にかかる時間はオーブン予熱5〜10分、シューズ加熱4分、成形1分、冷却&硬化10〜15分で合計20〜30分になります。また、成形プロセスは連続で5回まで繰り返すことが可能ですので、1回目で完璧なフィットが得られなくとも、微調整を通して最終的に自分の足にピッタリのシューズに仕上げることができます。

かかとを確実にホールドすることにより生まれるペダリング時の安定感とパワー伝達性は、サイクリングシューズにおいて最も重要な要素です。これまでヒールスリップに悩まされたことがある方には特に、LAKEのCFCヒールカウンターを強くお勧めします。



 

■用意するもの

 

» LAKE熱成型式ヒールカウンター装備のシューズ

 

» サイクリングソックス

 

» オーブン
»(レンタル有り):

CFCヒールカウンターの熱成形にはコンベクション(熱風循環式、対流式)オーブンで、摂氏90度に温度設定できるものが必要です。オーブンのレンタルもございます。また、レンタルオーブンと同じ製品はこちらのサイトでご購入いただけます。

 

» オーブン用温度計
»(レンタル有り):

オーブンの設定温度と実際の庫内温度に差があることは珍しくないため、必ず別途、オーブン庫内用温度計をご用意ください。オーブンをレンタルされる場合、温度計も同梱いたします。また、レンタル温度計と同じ製品はこちらのサイトでご購入いただけます。

 

» タイマー:

4分間のシューズ加熱時間を正確に測るために必要です。タイマーを使用する場合でも加熱中はオーブンのそばから離れず、庫内温度が90度に保たれるよう温度調節を行ってください。

 

» 軍手など

 

» タオル

 

» 椅子

 

以下の機器や手法はオーブンの代わりとしては利用できません。カーボンヒールを温める効果がない、またはシューズを損傷する恐れがあります。

 

» 電子レンジ

 

» ヘアドライヤー

 

» ヒートガン

 

» 直火

 

最後に、以下の点について十分ご留意のうえ、熱成形を行ってください。

 

»

成形は必ず足をシューズに入れた状態で行ってください。足を入れていない状態ではカーボンの柔軟性の限界を超えた力をかけてしまい、カーボンが破損する可能性があります。

 

»

成形は手の平(親指付け根の盛り上がった部分など)の「面」で行ってください。指先で押すことにより局所的に大きな力をかけるとカーボンが損傷する恐れがあります。

 

»

バキュームバッグは軽量レザーの繊維構造を破壊してしまう恐れがあるため使用しないでください。



 
 

 ■カスタムフィットカーボン(CFC)ヒールカウンターの熱成形手順

 

オーブン、オーブン用温度計、シューズなど必要なものを用意します。

 

BOAレースの被膜は熱に弱いため、BOAダイアルを回してレースを完全に巻き取り、ダイアルはポップアップさせた状態に準備します。

 

オーブンの網を正しい高さに設置し、オーブン庫内が摂氏90度になるようオーブンを予熱します。オーブンに内蔵のサーモスタットでは庫内温度を正確に90度に保てない場合があります。必ずオーブン用温度計を庫内に入れ、そちらで温度を確認してください。

”LAKEカスタムフィットカーボン
   

弊社がレンタルしていますオーブン(アイリスオーヤマ製PFC-D15A)は下側の熱源のみご使用ください。また、温度確認は必ずオーブン用温度計を通じて行ってください。

また、アナログ温度計の針が上昇している時、針が指し示している温度よりも実際の庫内温度は高くなっています(その逆も然りで、温度計の針が下降している時、実際の庫内温度は針が示している温度よりも低くなっています)。針がほとんど動かなくなったら温度計と庫内温度が合致しています。シューズを入れるのはこのように温度計の針が90度の目盛りで止まってからにしてください。

 

庫内温度が摂氏90度になったら、片方のシューズをヒールを庫内奥に向けて置きます(レンタルオーブンの場合は下段に網を設置してください)。この時、シューズのアッパーやパーツ(BOAダイヤルやレースなど)がオーブンの扉や庫内の壁に触れないように注意してください。

”LAKEカスタムフィットカーボン
   

熱を加えたいのはヒールカウンターのみです。他の部分を庫内の熱から保護するため、写真のようにタオルでくるむのも有効です。

 
 

温度計で庫内を摂氏90度に保ち、4分後にシューズを取り出し、椅子に座った状態で足を入れます。

 

かかとをヒールカウンターの奥まで入れ、BOAダイヤルを軽めに締めます。オーブンから取り出した直後のシューズは、アッパーとソールの接着剤が加熱されて接着力が低下しており、ダイヤルをきつく締め込むとカーボンソールからアッパーが剥がれる恐れがあります。

 

椅子に座った状態でカーボンヒールカウンター(下の画像の黄色エリア、破線より上部分)を両側から手のひらの親指の付け根あたりで足に押しつけ、そのまま圧迫した状態で1分半〜2分ほど待ちます。この作業は自分以外の人にやってもらうのがお勧めです。手を離したあともカーボンが冷えて固まるまで約10分間、立ち上がったりせずにじっと待ちます。

”LAKEカスタムフィットカーボン熱成形エリア”
   

成形はオーブンからシューズを取り出してすぐに始めてください。カーボンが冷えてから強い力をかけると、カーボンが破損する場合があります。また、成形は必ず足をシューズに入れた状態で行ってください。足を入れていない状態ではカーボンが破損する可能性があります。

 

ヒールが固まったらBOAダイアルの締め付けが適切か確認し、必要に応じて増し締めしてください。一般的なシューズよりも熱成形ヒールのホールド力が高いため、普段よりも軽い締め付けで十分です。

 

固まったヒールに足に違和感を感じる箇所がある場合は、④〜⑧を繰り返してください(熱成形は5回まで行えます)。シューズをオーブンに戻す場合はシューズが完全に冷えてからにしてください(シューズが完全に冷える目安時間は15分です)。

 
 

変形する恐れがありますので、シューズが冷めるまではアウトソールのラバー部やトレッドを押したり引っ張ったりしないでください。

 
 
 

当ビデオはCX402のヒールカウンター熱成形を説明するものですが、シューズ加熱時間の
違い(CX402は5分、332および241シリーズは4分)以外は共通の手順です。